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 AC100Vバッテリー充電器の自作・数値設定可能なTC20Cで大電流制御
リン酸鉄リチュームイオンバッテリAC100Vから充電
 2020/01/23新規 2021/07/17更新 
高性能据置型バッテリー充電器をローコストで自作します。
 今回のACバッテリーチャージャーの特徴・利点は?
          市販製品に無い精度の高い充電設定が出来、10Ahから200Ah程度をカバーしLiFePo4バッテリーにも対応出来ます。(使用する電源に依存)
  • 市販12Vスイッチング電源と当サイトマイコン制御昇圧型充電器の組み合わせで電流、電圧の設定が可能となる。
  • 使用するバッテリーに合わせて0.1V、0.1A単位の数値で充電電圧、充電電流を設定出来る。
  • 最新のリン酸鉄リチュームイオンバッテリに最適な充電条件が設定可能。
  • 設定した通りの電流で定電流充電が出来ます。特にリン酸鉄リチュームイオンバッテリに於いては充電終期まで定電流充電が可能です。急ぐときは急速充電、時間があれば0.2C充電でサイクル寿命が伸びる。
  • 正確な設定により充電完了チェックも不要である。過充電の恐れはありません。
  • LCD表示、設定が可能なユーザーインターフェースを備えており、充電電流、充電電圧の表示機能があるので別途電圧電流計の設置の必要はありません。
  • LCDボックスは市販LANケーブルで延長も可能
  • バッテリーに接続すると充電操作前にバッテリー電圧表示が出来る。スイッチングレギュレータの電圧表示も出来る。
  • キャンピングトレーラーなど低圧送電よりAC100V送電による走行充電も可能で高効率です。
  • HV、HEV、EV車等では高出力AC100V電源が搭載されているので12Vバッテリへの充電に応用可能です。
  リン酸鉄リチュームイオンバッテリ、ディープサイクルバッテリなどすべての鉛バッテリーに対応したAC100Vからの据置型バッテリ充電器を自作します。市販品は沢山種類もありますが高機能なものは結構高価です。全自動などを謳っていますが、充電するバッテリーに合わせて、充電電圧、充電電流を設定できるものは意外と見当たりません。また、設定どおりの充電電流が流れ、表示されるものも見あたりません。走行充電器として当サイト開発のTC10C/10B/20Cを活用し高機能な据置型12Vバッテリー充電器を自作しました。
 一からの自作は簡単にはいきませんが。電源は安価な12Vハイパワースイッチング電源を使用します。

用意するもの
1.12V30Aスイッチング電源を用意します。
(後述のTC/20C/10B/TC10C/TC10Eを使用する場合は半固定VRでの電圧調整のみで改造不要)


2.   電流電圧制御型TC20C 
 AC100Vからの据置型バッテリーチャージャーです。1A〜20A充電



接続コネクター
大型ワニ口クリップやアンダーソンコネクター?でバッテリに接続します。
30A以内ならもっと簡単なのもあります

 
 

50Aから350Aまで各種ある様です。Amazonあたりでも入手可能2個で一組になります。片側固定ネジ止めも可能。
据置型バッテリーチャージャー
組立、配線完成したもの。
30A電源側にVR取付、充電SWも取付しました。

TC10C/20Cは30A電源アルミケースに5oスペーサーで浮かせてファンも設置する。
30A電源出力にLED電圧計も設置する。充電電圧、充電電流はTC10CのLCD表示で確認できる。画像のワニ口クリップより
バッテリーコネクタが良い
TC20C充電器の効率のよい入力電圧はLiFePo4バッテリでは12.8V位です。
  レギュレータ制御領域が少ないのが発熱が少なく効率が良い。
12Vスイッチング電源は、半固定ボリュームで調整可能と成っており上記範囲で調整しておきます。
  注:Ver1.06以降は充電スタート電圧の変更が可能で12.8V程度が最適。
  注:Ver1.05以前は起動電圧は13.0V固定なので起動時は13.1V起動すれば12.8V程度に変更も可能。

TC20AVを使用する場合は細かな電流制御は出来ません。VR1でバッテリに合わせた電流制限調整をします。無負荷で電圧調整を14.4V又は14.6Vに設定します。(バッテリに合わせる事)

配線は3.5sq程度で短く配線して下さい。

充電するバッテリを変更する場合、充電条件の再設定は簡単。SW3を押しながらリセットし、電流電圧を設定する。充電条件の設定データは電源を切っても消えません。Lifepo4大容量バッテリーで大電流充電が必要な場合はTC10B/10C/20Cを複数並列駆動としてください。(入出力容量配線容量も合わせてパワーアップが必要)
TC10C/20Cでは基板内に50℃動作のファンサーモを内蔵しています。
 
この充電方法はAC100V据置型バッテリチャージャー以外にメインバッテリからインバータ経由した走行充電にも使用可能です。
大型車、キャンピングトレーラーのAC100V送電からの走行充電や、自宅での出発準備充電、キャンプ場AC100V装備サイトでの充電にも適していると思います。
送電効率は送電電圧が高い方がロスは少ない。配線も細くて済む。AC100V送電し上記の12V大容量スイッチング電源を使用する方法も考慮しては如何でしょうか?

リン酸鉄リチュームイオンバッテリにも最適です。充電電圧、電流がバッテリー仕様の範囲で設定が出来ます。
使用方法:
  1. TC10C/20C/10Bの完成基盤はあらかじめ充電条件が初期設定されていますが、バッテリに最適な充電条件を設定して下さい。LiFepo4バッテリは14.4V又は14.6Vが多い。鉛バッテリは14.2V。
    SW3を押しながらリセットすると充電条件設定のモードになります。(ジョウケンと表示されたらSW3を離す。)
    充電電流、充電電圧を使用するバッテリに合わせて入力します。他は設定不要

     
    通常は0.1C充電が推奨されています。(10時間率容量の1/10で10時間充電する)据置充電ですから時間をかけて充電可能です。時間をかける方がバッテリーのサイクル寿命にも優しい。
    急ぐとき、0.3C充電や充電受け入れ率200%(0.2Cに相当)などとバッテリ毎説明書に記載されています。
    設定詳細はTC10C/20C充電条件設定を見てください。

     
  2. サブバッテリを最初に接続するとLCD表示される。ピーというメイン電源低電圧警報音が鳴る。(メイン未接続時)
    その時 LCDには M 00.0
    V S 12.0V(例)と表示される。
     
  3. 冷却ファンは必ず設置して下さい。特に充電初期においては最大電流が流れ、充電電圧は抑えられますのでレギュレータ制御期間が長くなり、TC10/20Cの発熱が多くなります。
     
  4. 動作確認 放電したバッテリを充電する動作例
    充電スイッチをオンにし入力電圧が起動電圧以上であれば充電開始します。
    LCD表示は1行梅S 13.2V S 2行目15.0A の様に表示します。受電スタート時は設定した最大電流で充電し、充電が進むにつれて電圧が上昇し、充電が終了に近づくにつれて充電電流は減少します。(定電流、定電圧充電)
    TC10C/20Cには自動終了機能はありませんがオフにする目安は設定電圧に達し、電流が容量の50分の1。放置しても過充電にはなりません。LiFepo4バッテリは定電流充電領域が長い。


    充電電圧14.4V 充電電流12.0Aを表示しています。設定は14.4V 15.0Aです。充電終期ですがLiFePo4バッテリがではここから急速に電流が減少します。100Ahバッテリでは1〜5A程度で終了として満充電。0A迄待つ必要はありません。
 液体型バッテリでは多少の振動を与えながら充電する。電気分解による結晶析出物の沈下蓄積を防止する効果があると言われています。(車載時の走行用バッテリーではその心配がない) 据置時の鉛バッテリは0.1C充電が推奨されています。

*リン酸鉄リチュームイオンバッテリ(LiFePo4)充電について
 車両用として販売されているものは充放電保護回路BMSが内蔵されています。BMSが作動する電圧はメーカーによって若干違いがあります。保護回路をBMSに依存する事も可能ではありますが、BMSが故障すれば事故発生の恐れもあります。BMSが作動すると故障となってしまう(回復できない、リセットが必要)場合があり注意が必要です。
従って、BMS保護電圧の範囲内での充放電電圧の設定(最大充電電圧は指定の電圧で設定します。)。
TC10B/TC10Cは0.1ステップで自由に設定できます。

注:過放電させたり、端子を瞬間でもショートさせるとBMSが作動する。端子を開放し充電開始すれば回復できるが(LFP12-50AHで確認)、TC10/20Cはサブバッテリ端子に電圧が無いと起動しません。9V乾電池などで起動補助が必要です。
充電電流も超急速充電3Cも可能と記載しているものさえもありますが急速充電はサイクル寿命が短くなります。保護回路BMSで電流制限が動作します。仕様書に充放電量が記載されていますので絶対にこれを超えない様にしてください。1C以下0.5C程度の充電電流の設定であればバッテリーのストレスも少ないと思います。
Amazon等で "lifePO4" で検索すると結構出ています。中国発送の物は初期不良対応に難があります。国内発送を選択すると良いと思います。又国内に倉庫や店舗を持つショップ、メーカーもあります。
価格は鉛に比べて5倍くらい高価ですが近年徐々に低下している様です。50AHで3.5万〜45,000円くらいです。


リン酸鉄リチュームイオンバッテリLifePO4"には TC20Cで推奨充電電圧、充電電流に設定可能なので問題なく充電できます。SLエブリイH。M。Cでのテスト結果はこちらに掲載


* 走行充電器は当サイトオリジナル開発 同期整流ハイパワーTC20C を推奨します。2020/12現在 モニター販売コーナー
モニター報告:鳥取県のA・M様から頂いた画像です

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