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★LiFePo4 リン酸鉄リチウムイオンバッテリ&TC10C走行充電器・導入テスト・検証★ | |||
![]() 2022/06/01 50AHから100Ahへ換装しました。 TC10Cパラレル駆動10A*2 20Aの0.2C充電です。TC20C*2 ではMAX40A充電も可能です(オルタネータ等他の要因を解決出来れば) リン酸鉄「リチウムイオンバッテリとは
12Vリン酸鉄リチュームイオンバッテリ 自動車バッテリと同じ形状の12VのLiFePo4バッテリ(リン酸鉄「リチウムイオンバッテリ)が数は少ないものの通販で目につくようになりました。安全性が非常に高くLiPoバッテリより効率は劣る物の現時点では最良の選択と思います。ほぼ中国製ですが徐々に品質も向上している様です。BMSとLiFePo4のセル単位で構築すればAliXpres等でより安価に作成する事も可能です。まずは下記の様な組みあがった、性能評価されたものを導入してみたいと思います。 インバータ、USB出力など付加機能は用途に合わせ自由に構成可能です。 走行充電でポータブル電源では不可能な大電流急速充電が出来るのは何より優位 2019年12月 RENOGY リン酸鉄リチウムイオンバッテリー 50AH 12V(LFP12-50)を購入しました。 仕様 抜粋
**今回の充電テストはLiFePo4リン酸鉄「リチウムイオンバッテリ製品すべてに対応するというものではありません。LFP12-50の様な車両用車載用途としBMSを内蔵したものは合致すると思いますが、生セルを組み合わせたものを充電する場合はセルバランスに注意し充電する必要があると思います。当サイトのTC20Aを複数並列接続し大容量充電器として活用されている方もおられます。しかし一般的にお勧めはできません。。 |
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テスト実施日 2020年2月4日 2019年12月末に組み立てていましたがテストもせず放置していました。ようやくテストの実施です。 テストは車載ではなく自宅で。ロガーで図示出来れば分かり易いですが、感覚的になります。 放電テスト。 バッテリーは着荷後使用しておらず電圧は13.4V。自己放電は非常に少ない。これをステンレス抵抗線で8A放電させ静止電圧時13.0V付近から充電開始する事にします。 WP20-12*2鉛バッテリー では電圧低下が早く、放電停止すると一時的に上昇します。11V台でも使えるが使用機器の動作電圧が低くなり能力は著しく低下する特性です。 LFP12-50 では8Aもの放電で3時間ほど放電させても13.0Vを割る事はない。 ![]() 上図は仕様書抜粋の放電特性です。中国語の自動翻訳の様で定格容量の保護?"定格容量"の意味です。80%以上迄高電流でも12.0V以上の高い電圧を維持しています。多分BMSを加味したものでは無いと思われます。
《LFP12-50を充電するTC10Cの評価》
カットオフテストはしませんでした(BMSを故障させたくなかったので) 追記 2020/05/21 うっかり4A程の負荷のまま放置させてしまいました。結果、バッテリ電圧が0Vとなりました。ちょっと焦りましたがバッテリマイナスターミナルを外して電圧を測定結果11.8Vになり再度充電で正常に戻りました。バッテリー内蔵BMSの正常な作動が確認出来ました。しかしBMSの保護機能に頼ることなく低電圧遮断機能(プロテクター)は別途設置すべきと考えます。 RENOGY社の商品説明には 《ご注意: 電池電圧が0Vを示している場合は、電池の電池管理システム(BMS)が作動します、互換性のあるLi充電器を使用して弊社のLi電池を再起動する必要があります。》 との記載が有りますが正確には【電池電圧が0Vを示している場合は、電池管理システム(BMS)が作動した結果で、バッテリターミナルを開放すれば回復します。互換性のあるLi充電器を使用して充電して下さい】 上記放電特性からMS-PSWでの遮断電圧設定は11.5Vに設定するのが良いと思われます。BMSが先に動作した場合は11.6V以上に設定変更する様に調整するとBMS作動前にバッテリ保護が出来ます。 鉛バッテリは最初から電圧が低下が著しく使用機器は性能を発揮する事が出来ません。言い換えれば粘り強く低電圧迄放電が出来るとも言えます。12V無線機器では送信時送信電力の低下をきたしますのでDCDCコンバータで昇圧したりして電圧低下を保証します。沢藤製ポータブル冷蔵庫はインバータを内蔵しAC100Vでコンプレッサーを回転させたりします。その特性から過放電を繰り返し回復不能に陥り短期間で買換えのケースは良く聞く話です。 充電テスト TC10Cの充電設定はメーカー指定の充電電圧14.4V。電流は10.0Aとします。電源に使用した30A仕様12V可変電源の制約からです。電源はフルパワー設定であれば40Aが必要です。電源電圧は12.5V~14.2Vの範囲で可変テスト。 バッテリマイナスシャント抵抗での±電流計、入力電流計も取付けます。起動SWはTC10CのACC端子を並列接続しSW経由し入力電源に接続します。 充電SWをオン。電源電圧を13.5Vとします。TC10Cは充電モードになります。LCD表示は充電電圧A、B基板ともに13V前半、電流は10.0Aです。鉛バッテリーでは短時間で設定充電電圧に到達し電流は徐々になだらかに低下していきますが、、、 LifePO4 リン酸鉄「リチウムイオンバッテリLFP12-50の充電特性は明らかに鉛バッテリーとは違っています。設定した充電電流が充電終期まで継続し設定した電圧はなかなか設定電圧に到達しません。それでも徐々に電圧が上昇しますが電流は粘り強くよく吸い込んでいる感じです。 ![]() 上の画像は充電終期ですがまだ13.8Vと設定電圧に達していません。殆どの期間は13V台が長い。充電電流は設定した電流に近い値が長く続く。 ![]() 画像は充電終期、充電満了直前です。表示を見ると電圧は14.4Vに上昇し電流は急低下しています。この14V台になると短時間で電流は急に低下します。 ![]() 14.4Vになると電流は急降下します。充電電流は0.5A。Aセットのみとするとほぼ同じ0.4Aと表示されています。充電完了です。充電のまま放置しても14.4V電流は0.0Aとなります。TC10C走行充電器側で充電終了機能は不要と判断しました。但し14.5V以上に設定するとBMSが動作し端子は開放となります。(多分) 10A設定、のFAN50℃設定については回転することなく発熱は非常に少ない。入力制御FETの発熱も殆どありません。強いて言えばインダクタがほんのり暖かい程度です。 並列接続されたTC10Cのばらつきは非充電モードでLCD表示に0.1V差があります。個体差です。しかし、充電初期の電流、電圧はほぼ一致しています。充電が進むにつれて充電電流ぼバランスは崩れますがその時点では1基で賄える範囲であり、問題は無い。 個体差の0.1Vは設計時の数値であり初期の目的は達成できたと思います。 追記: 今回のテストに用いたTC10C トロイダルコアFT114#67インダクタについてはコアから高周波音チリチリキュキュー音が出ました。磁気飽和を起こしていたのが原因です。コアギャップのあるLF102Bコアではコア鳴きはありません。 LFP12-50メーカーサイトの仕様書がダウンロードできます。 下表は上記仕様書を発見し借用した充電特性グラフです。上記感覚的テスト結果と符合しています。仕様書には充電停止電圧14.6Vとあります。 14.0V付近から短時間で電圧電流が急変しているのが見て取れます。 ![]() ★上のグラフはLFP12-50の特性表です。(バッテリ説明書から)充電終期の電圧急上昇、電流急低下となる、リン酸鉄「リチウムイオンバッテリの典型的な特性であると思います。 ではなくLiFePo4バッテリそのものの特性と思います。 ![]() ★上のグラフはLTC3780の市販ボード*2を使って自作8chロガーで測定したものです。LiFepo4バッテリは50AH 。電源は12V40Aのスイッチング電源です。充電終期の設定値への電圧急上昇は電池特性も合わせて接続ケーブルの問題と電源レギュレーションにもあります。 上記は疑似走行充電ですが近日中に実際の走行充電のログでグラフ化致します。 ★充電終期の充電特性を当サイト開発のTC10Cで見ると 以下に14.0Vに達してからの30秒~1分おきに計測したものです(充電完了直前)。 電圧ロガーによるものでは無くTC10C-LCD表示による手作業プロットです。
★下記は一般的な鉛バッテリー充電特性です。電圧は設定値に到達が早く、定電流領域が短く赤線以降はだらだらと充電完了まで長時間を要します。 同じTC10Cを用いても鉛バッテリーは充電開始後早い時点から定電圧充電領域が大半を占め、リン酸鉄「リチウムイオンバッテリは定電流領域が大半を占める、全く異なった充電特性を持ちます。 ![]() ヒント: ピーク電流制限調整が可能なTC20Aのパラレル(0.8C程度の運用)がローコストで実現できます。 TC20Aの2基並列ではFANは必須ですが40A 0.8C程度の充電が可能となります。鉛では考えられない1時間程度での急速充電可能です。TC20A 2基板並列で電流制限をしないとバッテリBMS仕様の1Cを超える恐れがあります。TC20A電流調整無制限では50Aを越えますので要注意です。。 LCD操作可能なユーザーインターフェースを備えたTC10B/TC10Cでは充電電流、電圧、などの可変設定が可能で電圧、電流値も表示しバッテリーには優しい充電が可能となる。TC10C並列接続充電では並列フル稼働の32A、1台での16A、それぞれ10A設定での20A充電、1台での10A充電など様々な充電モードが設定変更や基板のP-SWで選択運用が可能です。 充電完了電圧について 直後は設定電圧ですが数分もすると13V台に降下します。13.2V~13.7V位が一般的な様です。これはバッテリの自然放電が原因というより内部のBMSの動作電流数mA消費するからと推測されます。定格電圧との差が何故あるのかは不明。 保管電圧について 鉛バッテリーは満充電保管で時々補充電が必要”とは違いLiFePo4では定格電圧の12.8Vで保管するのが良いとの事。 保管温度と充放電温度について 保管温度は活性度の低い5℃以下で良く、充放電温度は常温。充電時の温度は5℃以上。0℃になると充電出来ない状態に近くなり、低温下での無理な充電は著しく寿命を低下、損傷を与える事もある様です。充電中のバッテリ温度にも要注意。最大でも1C充電は厳守。仕様書を参照し、理解しておく事。BMSに頼る使用方法は危険が伴う。 自己放電について バッテリセルの自己放電は鉛に比べて非常に少ない。ですが内蔵されているBMSは動作の為に電力を消費します。数mAから数十mAは消費します。バッテリ内部の暗電流と共に、鉛バッテリより遥かに少ない。 《LFP12-50 「リチウムイオンバッテリ評価・注意事項》
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参考図 配置配線の要点
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今回の リン酸鉄「リチウムイオンバッテリ充電テストに使用したTC10C/20C 2台並列充電ボード実体配線図。TC20Cなら1台で20A充電可能 オルタネータ電圧が低めの車種ではメインバッテリからの配線電圧降下によりTC10Cが起動しない場合があります。ボデーアース線も含め配線強化し、電圧降下を改善して下さい。(左記の場合でも5.5SQ以上を)(Ver1.06以降は起動電圧変更可) 200系ハイエースでTC10C-3パラ40Aを運用されている方からモニター報告頂きました 何れも大容量リン酸鉄「リチウムイオンバッテリ搭載です。 急速にリン酸鉄「リチウムイオンバッテリを導入される方が増加しています。 |
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コンパネボードに組み上げたものです。 試作したトロイダルコア版の試作版。好結果は得られずLF102B版が最適であった。入力ヒューズは基板毎に入れる ★ボード(盤)に組み上げて車載するのが楽に実装出来る。バッテリ接続は最後にする。車載した状態での配線作業はバッテリマイナス端子を外した状態で作業する事。ショートさせるとBMSが動作しバッテリ端子に電圧が出なくなったりする。 ★オルタ電圧14.5Vとかの高い場合では充電初期では降圧制御になります。入力FETレギュレータ制御の負担を軽くするにはメインバッテリからの配線ロス使用も出来る。TC10C/20Cは昇圧領域で効率が最も良い。 |
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今回更新した走行充電の配線図です。 少し込み入っていますが 充電3路スイッチ、何時でもナビ3路スイッチも含みます。 確実にバッテリー状態が見える様に電流電圧表示を運転席、コントロールボックスの両方に設置しています。 集中する部分には小型の接続基板を作りました。 モニター販売で領布しています。 自作シャント抵抗などの記事はこちら |
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LiFePo4バッテリと走行充電TC10Cの2基並列充電システムはフラットベット下の高さ100mmほどの空間に収めています。 左後席床下という位置。左が前方、左マット部が後席足元。中央にLFP12-50AHが見えます。設定は14.4V10.0A合計20A0.4C充電になります。TC10Cにとっては発熱もなく、余裕です。 LFP12-100AHに換装してもまだ0.3C充電も可能です。 上面には漏水対策に透明アクリルカバーで覆っています。 |
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リチューム電池は冬季0℃くらいで充電出来なくなります。45℃を越えても充放電特性は悪化します。LifePo4電池の推奨使用温度は23℃と言われています。 SL EVERYではこの様に後部座席下(フラットベッド床下)に設置しています。〇円内が暖房吹き出し口です。 |
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2022年新開発PO-TC40走行充電器 市販昇降圧DCDCコンバータLTC3780を3枚収容し最大42Aの充電器を製作しました。LiFePo4バッテリに最適な充電初期の降圧モードから充電終期の昇圧モード全域で最適な充電能力が期待できます。 充電電流の選択はボード単位となり、14A、28A、42Aを選択可能です。充電電圧はボードの設定を精密調整する必要があります。 エブリイの標準オルタネータでは2基駆動でも夜間やエアコン起動時は能力不足が予想されます。2023/01時点では未搭載です。 |
TC10C 2台の並列充電での最大出力電流は32Aです。 TC20C 3台の並列接続での最大充電設定可能電流は66Aになります。 100AHのLFP12-100でも0.32C充電が行えます。3時間もあればほぼ満充電が可能となります。 注;サブバッテリの直近にTC10Cを配置し配線は10AWG(5.5sq)。 注;メインバッテリ-メイン端子間配線は多少電圧降下が有っても効率が低下しますが充電量に影響はありません。起動時13.1V以下になるとTC10C/20Cは起動しません。 注;バッテリー間マイナス配線も見落としがちですが同様以上の注意が必要です。 配線が成否のカギ! 注;ケーブル電圧低下トラブルは各端子間の電位差を確認してください。(線路抵抗を確認出来ます)マイナス配線も同様です。 注;今回は50AH小容量の一例です。大容量でTC10C/20Cの能力を越える場合はTC10C/20Cが故障する可能性があります。特に過放電させた充電初期では(この期間が連続します)降圧制御領域となりFANでの冷却能力も超え発熱損失が増大し故障破壊に至ります。TC10C/20C並列接続によるパワーアップが可能であり、増設をお勧めします。 注;LiFepo4バッテリは常温外は極端に充放電温度特性が悪化します。特に0℃近くなると充電出来なくなります。冬季に於いては保温、加温が必要です。読者からのモニター報告ブログ記事 |
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