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 ポータブル電源の自作 1号機 2021/1/21~
    車載のサブバッテリとは別にキャンプや防災にも使える小型ポータブル電源を自作します。
 左側は独立した76.8W小型ポータブル電源 この記事です。     
 右側がコントローラーボックス。サブメイン自動切替器、分電盤機能、端末別オンオフスイッチ、電流電圧計等を収容しています。

後日2台目ポータブル電源640Whを自作しました。50AH LiFePo4を収容した記事はブログにアップしています。
概要
 12Vシガ-ソケットLED照明、小型小型インバータ、5V電源スマホなどモバイル機器、カメラ充電用として複数のUSB端子を備える。
バッテリーは以前の7.2Aの完全密閉型鉛バッテリWP7.2-124,899円(2020/01/01現在)の6Aバイク用S1206 Lifepo4バッテリに換装しました。
6AHと言えば100%使用効率でスマホ6台分充電が可能と言えますが実際は予測、5回分程度かなと思います。モバイルバッテリを大きくした様な程度。
今回は6AHで作りましたが100AH以上の大容量化も可能です。

 何故自作するのか
  1. 市販品は中華製で品質や、アフターサービスに問題があり、る。内蔵のバッテリーは12Vとは限らないので走行充電は付属のACアダプターしか使えない
  2. リン酸鉄リチュームイオンバッテリの特性を生かした短時間走行充電が市販品は不可能であること
  3. 中華製市販品は誇大広告表示で信用できない。壊れたらゴミとなる。
  4. 入力ポート、出力ポートなど必要に応じて設置、増設が行える。
  5. バッテリー単体の12.8Vタイプリン酸鉄リチュームイオンバッテリが徐々に価格が低下傾向にあります。参考RNG-BATT-LFP-12-50-JPは私が購入時46,000円でした。
 主な用途
  1. 車載12Vのサブバッテリーとして(中華製ポータブル電源とは異なる用途)・【何時でもナビ】のサブバッテリー電源
  2. アウトドアキャンプ用に主にLED照明、USB機器スマホなどポータブル機器の充電用として
  3. 災害時停電の時などに備えた携帯機器の充電、照明電源などに。
バッテリーの種類、容量は
 12.8V リン酸鉄リチュームイオンバッテリとする
 主な装備・機能
  • 目で見える表示 電圧、充放電電流計、
  • 出力メインスイッチ、USB機器用急速充電出力端子2ポート、シガーソケット、陸式出力端子
       インバータは装備しない。(車載サブバッテリからのインバータ装備がある為) 
  • 入力ポートは陸式端子。
  • バッテリーはリン酸鉄リチュームイオンバッテリとする。容量は軽量ポータブルとする為6Ah~20Ah程度としたが大きさは自由に選択可能。 
  • 今回は軽量ポータブルの為、走行充電、インバーターは内蔵しなかったがこれも自由に機能追加選択が可能です。
  • 市販ポータブル電源はAC100V出力がメインですが、このポータブル電源の自作は車載サブバッテリーを主眼としていますが、装備を追加したり容量アップも自在で能力アップも自在に出来ます。
     
今回購入したバッテリ
バッテリ定格表から サイズ151*65*96.5 重量860g 直列(4つ迄)、並列(2つ迄)可、
 ラベル表示 12.8V  6AH  76.8Wh Deep Cycle Battery
 定格出力電圧 12.8V 定格容量 6Ah @0.5C
 実際容量 6Ah @0.5C  内部抵抗 <20mΩ
 充電電圧 14.4V 最大充電電圧 14.6V
 放電カットオフ電圧 10V
 最大充電電流 12A
 連続充電電流 5A
 連続放電電流 10A
 自己放電率 <3% 25℃(月)
 作業温度 充電32℃ 放電-10~45℃
画像は約2.0Aで放電テスト中
充電器TC10Cでの14.4V 3.00A定電流での充電特性図です。オレンジ色は充電電流。
2.00Aで10.1Vまで放電させた状態からの充電特性の測定です。0.5C充電です。約2時間で充電完了しています。
リン酸鉄リチュームイオンバッテリの標準的特性です。充電完了まで3.00Aを継続します。充電オフは内部EMSによるもの?TC10Cによるものかは定かではありませんがTC10Cもプログラミンは同様特性を示します。鉛バッテリーにはもう戻れません。!
本当に3500サイクルも使用出来るならすごいことです。

ポータブル電源の自作 収容ボックスは5mmシナベニア製前板は100均薄板桐?合板で前パネルを作りました。収容するバッテリーはバイク用バッテリS1206 Lifepo4バッテリとしました。
用途的にはキャンピング時のLED照明用、スマホなど小容量モバイル機器の充電用、災害時の照明、モバイル機器充電などを想定しました。

その他主要部品
12V-ACCソケット(シガーソケット)、タッチスイッチ付USB充電用ソケット
陸式端子± シャント抵抗による±LCD電流計(200mV)LCD電圧計/容量計
出力メインSW(FETハイサイドSW)オルタネート型プッシュSW 小型スナップスイッチで出力オンオフする。
1mΩ3Wチップ抵抗 (50A程度まで測定可能)
LCD電圧計,%容量計LCD±電流計を装備します。いずれもLCDなので自己消費電力は微少。シャント抵抗はあり合わせの2mΩ1Wチップ抵抗(約40Aまで可能)を2個並列接続しました。較正に使用したのは良質のデジタルテスタ10Aレンジで2Aで較正しました。
LCD電流計YB5135Dには較正用多回転VRが内蔵しています。3mAの消費電流ですが切SWは必要です。LCD電圧計はオフスイッチがあります。
秋月電子PM128 でもジャンパー設定が必要ですが同様に使えます。
大電流シャント抵抗は75mV75Aとか100mV100Aとかいう1mΩの物を使用します。
LSD電圧計+%容量計について
実測してみるとバッテリメーカー値に近い表示の様です。
% 0.0 5.0 10.0 15.0 20.0 25.0 30.0 35.0 40.0 45.0 50.0 55.0 60.0 65.0 70.0 75.0 80.0 85.0 90.0 95.0 100.0
電圧V 10.5 10.6 10.7 10.9 11.0 11.1 11.3 11.4 11.6 11.7 11.8 119.0 12.1 12.2 12.4 12.5 12.6 12.8 12.9 13.0 13.2
 %表示はLiFePo4バッテリにセットアップ出来ます。 
内蔵走行充電器について

 今回は内蔵していませんが10AHを超えるリン酸鉄リチュームイオンバッテリであればTC10C/20C等の昇圧型走行充電器の内蔵をお勧めします。
 内蔵するメリットは
  1. リン酸鉄リチュームイオンバッテリは1C充電など高速充電が出来るので短時間の走行充電でも満充電が可能となります
  2. 昇圧型であれば充電制御車などエコ車で低電圧でも設定電圧で充電が可能となります。
  3. TC10C/20Cであれば充電電流を設定どおりにコントロールが出来、使用するバッテリに合わせた最適な充電電流、電圧で充電が出来ます。
注意:配線途中端子間を誤って瞬間タッチしました。内蔵BMSのシャットオフ機能が動作してバッテリに電圧が出なくなりました。これの復旧は充電動作させると復旧します。しかし当サイトのTC10Cはサブ端子に9v以上位の電圧が無ければ起動しません。乾電池で補助してやる必要があります。
注意:配線する時はバッテリーマイナス端子を外した状態で行いましょう!最後にチェックしたうえでマイナス端子を接続します
 
今回採用する電流計についての要点
  • モデルNoはYB5135D 仕様は電源9-12V 独立電源(絶縁型DCDC、乾電池など) 200mV電圧計 LCD表示で常時青色バックライト付 消費電流約7mA
  • マイナス表示有、最大表示199.9 外形寸法72*39.2
  • 電圧計ですが200mV仕様品は"V"表示は無しなのでAとして読み替え出来ます。(秋月電子PM128と同じ仕様
  • PM128より一回り文字が大きく、バックライト付きであり視認性は格段に良い。
  • メーター電源電圧はACDC 9-12V 5V 24Vと選択できる。注:測定電源に接続すると瞬時破壊します。
  • メータ電源に5Vモバイルバッテリを使用する場合、バッテリから見ると微小電流となり2分ほどで電源供給が遮断されます。60Ω程度の抵抗でバイアスをかけておく必要がある。
  • 較正用多回転ボリュームがあります。
  • 測定用シャント抵抗は1mΩとなります。上記例では1mΩ3Wチップ抵抗で作りましたが30A程度までは計算上使用可能と思われます。市販品では75A-75mVなどですが種類は少ない。100AHクラス程度のサブバッテリーに適すと判断できるが200mV-200Aというようなシャント抵抗が入手できれば問題は無い。電線でつくる自作シャント抵抗でも簡単に作れます。
  • 消費電流は7mA程度であるが無視できない場合はオンオフスイッチ設置が必要となる。
同じく今回採用するLCD電圧計について
  • LCD電圧計はアマゾンまたはAlixpresで入手可能です。
  • 内容は上記リンクを参照頂くとして、特徴はLCD青色バックライト付で、残量表示がある。鉛バッテリ、リチュームイオンバッテリ、リン酸鉄リチュームイオンバッテリに対応しており充分事実用的目安となる。残量警告アラームがあるバリエーションもある模様(未確認)
  • 消費電流は5mA程度ですがオフオンSWがありオフでは数十uAである。
  • 今回のLCD電圧計でなく、従来からの安価なLED電圧計でも良いが消費電流は10mA以上でありオンオフSWは必須。
今回採用するメイン出力スイッチについて
ポータブルバッテリの回路例 ・大型モバイルバッテリ?
リニューアル前の回路図はこちら
1mΩ3W シャント抵抗 9V充電電池
出力端子はシガーソケット、 陸式端子埋込型USBこんな形も
充電用入力ソケットは小型脱着ソケット
左記小型S-1206バッテリ使用回路は一例です。12V50AHなども評価は高いようです。 用途に合わせ自由に変更して下さい。バッテリに合わせてケースが大きくなれば走行充電器やバッテリ自動切替器なども内蔵可能です。市販の中華製ポータブルバッテリに負けない高性能なものを自作しましょう!
注:(容量が大きくなれば配線太さ、シャント抵抗など容量アップが必要です。)
12.8V100AH LiFePo4バッテリのポータブル電源 参考回路図です。
下部にはACC電源からの据置充電器と右側には何時でもナビの参考図を載せました。充電用USBポートは市販品を使用します。
TC20C TC20A
MS-PSW
NFETリレー
何時でもナビVer04
50mV50Aシャント抵抗 75mV75Vシャント抵抗
電流計用200mVパネルメーター 秋月200mVパネルメーター
市販2PortUSBユニット
DC12V30A電源
上記は概略図です。 一部Gnd、電圧電流計、LED、リモコン配線など省略しています。
AC100Vバッテリ据置充電 自宅AC100Vからの据置充電
中華製の12V電源ユニットを使用しマイコン内蔵昇圧走行充電器TC20Cで充電コントロールします。
指定の14.4Vで充電電流は 2A~3A(0.33C~0.5C) 1C充電も可能と記載していますがサイクル寿命を重視するなら0.5C程度に抑える。
実際に充電してみるとほぼ正確に指定通り充電出来ます。
鉛バッテリの電圧は指定に到達してもだらだら小電流で充電が続く様な事はありません。14.4Vになれば数分以内に充電は終了します、(0Aになる)14.6VくらいになればBMSが動作しカットされる様です。
 評価
実際の容量は実測5.77Ahでした。定格容量の96%でした。2022/01/27追記です
  (測定条件はフル充電から12V1.0Aの負荷でBMS遮断迄のテスト結果です。
 主要用途の5VUSB出力でも測定しました。結果は12.72Ah モバイルバッテリー風に言えば127200mAhという事になります。
  
USB出力ケーブルから電子負荷に。1.5A負荷としました。
12720mAhですからスマホ2500mAhとすれば5回充電可能となります。
12Vからの変換効率はケーブルロスもあるのか70%程度となりました。









  それでもサイズが許せばバッテリは20Ahくらい欲しい所です
② 文字が大きくバックライト付の充放電電流計は見やすく安心感が違います。電圧計もLCDですが何れも消費電流は合計でも10mA以内で、オフにもできますので自己消費電流は僅かなものです。9Vメータ電源は単3を6個の大きなものでした。が今回は006P型リチュームイオン充電電池が超小型になり充電回復出来便利です。
③ 容量テストでは5.77Ahでしたがメーター等の暗電流は僅かでも数カ月放置で僅かの容量迄減少します。原因は内部BMSの性能による待機電流の消費と思われます。セルは自己放電は僅かと思われる。使用する直前に満充電する使用方法が良いと思われます。
④ 電流計、電圧計の僅かな灯りでもポータブルバッテリ場所がわかり、アウトドアでは意外に有用です。
⑤ USB充電モジュールの待機電流は15mA、MSPSW,の待機電流は6mAでした。使用しない時は出力スイッチ(FETハイサイドSW)をオフにする事。
 今回は走行充電器は内蔵しませんでしたが、いまは上記のAC充電器ですが車中泊旅行時では内蔵、ベット準備する必要があります。
⑥ リン酸鉄リチュームイオンバッテリの電源効率はスマホなどのバッテリと同じ感覚で一度使えば2度と鉛バッテリに戻る気にはなりません。充電した分がそっくり放電できる感覚です。充電量=放電量、鉛は充電量>放電量で充電しても使えるのはちょっとしかない感じがしませんか?
但し、常時満充電保管ではなく、定格電圧程度で保管し、使用直前に満充電にする事が大事な事の様です。
 2021/01/02 追記
バイク用12V6Aというもので4,899円と超安価は?
走行充電器にTC10C/20Cを使用するのはオーバスペックですが問題なく走行充電に使用可能でした。
同サイズのLIFEPO4バッテリは最近メーカー違いで良く見られます。
注:

【何時でもナビ】FET版 再起動防止や車中泊にも。サブバッテリ併用でシームレスに自動切替

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