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サブバッテリーFETセパレータ走行充電
 この走行充電方式は2020年現在でお勧めできる車両は非常に少なくなりました。充電制御車や各種エコ車には対応していません。オルタネータ電圧が常時14.5Vの様な高電圧がある場合に限ります。昇圧式走行充電をお勧めします。
2014年11月26日
FETセパレータ方式とは、説明、特徴
 
★入出力の電位差をオペアンプ、FETなどで構成した回路によりプラスの場合FET D-S間がオン、マイナスの場合オフとなる事を使用した、走行充電に使用可能とした方式です。メイン、サブバッテリーの電位差があれば充電される。mVオーダー。
 
★超低オン抵抗のFETを使用する事により、ダイードセパレータの電圧降下より一桁少ない理想的なダイオードスイッチとなります。ダイオード方式0.7V程度でFETでは0.1V程度以下。
 
★超低オン抵抗の為発熱がダイオードより格段に少ない。2SJ607では9.2mΩ10Aでも電圧降下0.1V以下。小型放熱、軽量化
 
★部品点数が少なくシンプルな回路でローコスト
 
★追加の簡易定電流回路(電流制限)。想定バッテリーは7A〜50AH程度。負荷が大きいと電流制限FETが過熱する。
  注意;充電中は大きな負荷機器は接続しないでください。FETが損失オーバーし破損します。
 
★似た方式ではコンパレータICを使用した電圧検出型リレー方式がありますが、オンオフする電圧は一定値に設定されたものとなります。通常13.5V程度でオンオフするものです。キャンピングカーに多く使われています。
 
モニター試作品余剰品販売コーナー新設

FETセパレーター方式走行充電が最適な車は?
 非充電制御車、トラックベースのキャンピングカーなどオルタネーターの電圧が常時14.0V以上出ている車

FETセパレータ充電方式が不向きな車 欠点は?
  • ・充電制御車.......加速時など発電停止時間がある。エブリイも含まれる。
     
    ・アイスト車..........アイスト中は発電停止。(低電圧)→充電されない
     
  • ・ハイブリッド車、電気自動車.........走行充電は昇圧方式しか方法は無いと思われる。
     
    ・上記の様にオルタネーター電圧がエンジン起動中低下変動する(発電しないときがある車)
     
    ◆オルタネータの稼動制御は車両型式に依存します。上記の車両には昇圧型しか選択肢が無い◆
    車載装着11/28検証済
     
    記事は松山市の零氏提案、回路設計。先の電圧感知型SBD併用式の電子化、機能追加されたものです
     
注:2014/11/26の新規記事 
難易度4:★★★★
LT Spaiceでの検討回路。
メイン、サブバッテリー電圧をコンパレータICで比較しPch FETを制御するものです。
FETのソース、ドレインは通常とは向きが逆。オンとなった場合はドレインからソースに流れてもオン抵抗は変らない。通常の使い方ではオフ時寄生ダイオードにより逆流が生じる。定電流制御PchFETは寄生ダイオードにより逆流があります。しかし逆接したQ1によりメイン側への逆流は阻止される。
右半分は余った片方のオペアンプとQ2FETを組み合わせた電流制御回路。最大10Aまでの電流制限可能です。
電流制限せず、逆流防止機能のみであればSG間短絡します。
Nch-FETリレーを組込んだ回路

ACCと連動した走行充電。充電オンオフSWを入れると良い。

発熱するのはM2で電流制限が掛かった時のみ放熱が必要です。
NchFETリレーとFETセパレーターを同一基板上に作成したものです。

チャージポンプに使用したTLC555CDRは表面実装型ですがインチ変換基板を使用しました。耐圧も18Vと高いので12V直です。
10A以内であれば回路等変更不要と思います。

PWB基板領布あります。
ジュラコンスペーサーM3-7mmを使用し3mmアルミ板に取付、FETの放熱とします。発熱があるのは10A電流制限のかかる充電スタート時のみ。
上記のNchFETスイッチ(ACC連動リレーとする)を内蔵し基板化したもの。

0〜10A電流制限調整可能。
大容量サブバッテリ使用時は充電スタート時に10Aを越えると電流制限がかかる。熱損失となる為放熱版、ファン冷却が必要となる。

10Aを越えない電流制限が掛からなければ左図3mmアルミ板程度の放熱だけでよい。

FETセパレータNchFETSW回路付
最終版です2016/08/28〜

基板無償領布あります 2020/03/01 終了しました。
FETセパレーターN-FETリレー付き
完成基板
フルモールドタイプのFETパッケージが実装が楽ですがオン抵抗の少ないものが見当たらない。
FETSWにIRLB3813・TK100A06N1などセパレーター、電流制限にIRF9204、2SJ607など IR9204はオン抵抗20mΩです。入出力端子は20A対応の4mmネジ式ターミナルです。

充電中はLEDが点灯する
コンソールボックスへの組込み例

完成基板領布あります
■ポータブルサブバッテリへ内蔵  事例

簡単な接続例 
ポータブルバッテリの場合充電時はボデーアースは無くても充電しますが、【何時でもナビ】などのサブバッテリ切換ではボデーアースが必要です。
入出力にヒューズ15A程度を挿入する事。

FETセパレータ充電基板の組込例

ポータブルバッテリ。FETSWは内蔵せず、ACCソケットへ差込みACC自動充電としました。3年前の7.2AHポータブルサブバッテリをリニューアルです。

ポータブルサブバッテリの記事はこちら

7.2AHポータブルバッテリーにFETセパレータを組み込みました。(中央。左上はLCDデジタル電流計)

この程度なら放熱処理は不要です。

ACCソケットに差し込みエブリイのエンジン起動すれば充電可能となります。
自宅ではDC12V電源から充電します。
DC12V電源は電圧を可変出来る様にボリュームを外に出し、ACCソケットも接続しておきます。
 ご注意;
 サブバッテリ充電時は冷蔵庫、無線機など大電流負荷機器を同時に使用しない事。差分しか充電されません
 サブバッテリ容量が大きい時(30AH以上)はファン冷却など十分な放熱対策が必要です。基板焼損などご注意ください。
 放熱無で使えるには10A以下のバッテリで負荷機器は不使用を目安としてください。
 負荷が過大になりますと十分なヒートシンク冷却ファンで放熱、ヒューズなど保護回路が無いと、発熱、焼損します。
:2017年12月追記
 現状の販売車両で非充電制御車は、稀な存在となっています。このFETセパレータは非充電制御車で10Aまでの充電には最適でロスの少ない方法で有ると思いますが、活躍できる車両は殆ど消え去ろうとしています。導入を検討される場合自車が充電制御車でないことを確認ください。サブバッテリよりメインバッテリ電圧が低下(充電制御時、アイドリングストップ時など)するとオフになり充電はしません。
使用バッテリがディープサイクルバッテリの場合は昇圧型を検討した方が良いと思います。
但し単純なリレー式並列充電方式の様な逆流は有りませんのでリレー式で良いとお考えの方は一考の余地はあると思います。

 この記事を見て製作された方、評価お聞かせください。
★千葉県のK・S様からのレポートです
キャンピングカーに搭載です
 設置前に3個の圧損を調べましたが、3A程度の充電電流において、0.08V、0.1V、0.12Vと どれも素晴らしく低損で、改めて有り難みを感じました。
また、端子台も太い電線でも取り付け易かったです。
さらにengine始動に連動して(私はengine on電圧を拾いました)、充電できるので、main batteryへの負荷がまったく無いのも素晴らしいです。本当にありがとうございました

★ "gun" 様から、自作され自車に搭載されたレポートいただきました。 ブログに掲載しました

★ 東京都 A・K 様 コントロールボックスに収容されました。
  YouTubeにアップしました。
  
★鹿児島県のIWAさんからモニターレポートいただきました。車はエブリイワゴン、サブバッテリーは60B19Lです。
以下原文です。

2か月以上の北海道旅行でも何の問題なく正常動作致しました。
念のため4Aの充電器も持って行ったのですが、出番はありませんでした。
その後も短期の車中泊を繰り返していますが、問題は発生していませんので耐久性もOKだと思います。
性能は市販品以上ですが、取り付けのハードルが課題でしょうか?
ただ、やっぱり昇圧型でないと効率が悪いというか・・限られた走行時間では満充電は覚束ない気がします。
感覚的には2割ほど効率が悪い気がしました。そうなるとサブバッテリーの使用量もセーブしがちで、連日の車中泊では少しストレスが溜まりがちでした。
耐久性も性能も充分確認できましたので、昇圧型にステップアップしたいと思います。

 考察:

■ ダイオードセパレータと違いは低オン抵抗の為熱損失が少ない。電流制限回路のFETは制限量に応じて熱損失が発生し放熱が必要。

■ 充電制御車以外の旧車、軽トラ、キャブコン、バンコンなどのキャンピングカー では50AH以下のバッテリでは有効な充電方法であると言えます。
ポータブルバッテリには最適と思います。

■ さらに大電力化が出来るか?
現状では10Aを超える充電能力は難しい。Pchの大電力FETの種類が無い。今後新製品も出てこない。理想的にはRds2mΩ100A以上のFETがあれば大電力化は可能になる。NchFETが使用可能とするゲートドライブ回路に変更できれば十分大電力化が可能になる。
しかしこの簡易的電流制限方式は10A以上は適さない。後日開発したTC10B/C/E TC20Aが優利である。


■ 電圧計、シャント式電流計の作り方はこちらのAVパネルメーターチップ抵抗を使った記事をご覧ください
    メインバッテリの充電、放電状況を知る為に必要です。

■ コンソールボックスの製作記事はこちらにあります

■ 当サイトお勧めは昇圧型。
  電流制御昇圧型走行充電TC10B 同期整流方式TC10C  20A級定電圧充電TC20A

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