車中泊時、緊急時暖房,防災用にも使えそうなカセットガス暖房をテスト検証しました。
最初にお断りしておきます。カセットガスストーブはガス機器、火器、燃焼機器であり火災や、不完全燃焼によるガス中毒の危険性があります。
- カセットガス暖房機は車内や、テント内での使用についてはメーカーでは禁止としています。
- このページは禁止とする理由を十分理解した上でそれではどうしたら使えるか?の解説等を記載しています。
アフリ目的のサイト、ページではありません。
私は車中泊時湯たんぽしか使った事がありません。カセットガスストーブはそれまで屋外用で中国製しかありませんでしたが屋内用として転倒消化機能、不完全燃焼防止機能などが採用されたイワタニカセットガスストーブCBSTV-1が2012年に発売されました。
今回、車内暖房用として使えるか期待して購入しましたのでレポート致します。
検索すれば沢山出てきますが、
2013年モデルCB-STV-3
イワタニカセットガスストーブマイ暖
カセットガス アウトドアヒーター グリーン CB-ODH-1-GR
車中泊用途でちょっと気になる調理用途にも使える一台二役
2022年現在はエネルギ価格高騰、防災や、停電対策緊急用に価格高騰 品薄 メーカー価格も上昇傾向。
CB-STV-MYD 何とメーカー価格18,600円
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初代 CB-STV-1 2011年発売
それまでのカセットガスストーブは屋外用で屋内用としては初めての商品だと思います。
コードレスのポータブル暖房機。トイレ、洗面、脱衣室各所に移動させてヒートショック防止にも重宝しています。玄関先のお客様にも重宝します。
すぐ温まるの冷え込んだ朝のエアコンが効き出すまでの補助暖房としても |
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カセットガスストーブ
ポータブルタイプ "マイ暖"
2018年〜現行モデル
メーカー希望小売価格18,600円
カセットガスファンヒーターや大き目のタイプも2018年頃から発売されています。 |
電源コードや電池も不要。カセットガスの入手の容易さ、ボンベの安さなど利便性は高い商品だと思います。
今回カセットガスの元祖イワタニから発売されたカセットガスストーブは屋内専用モデル。従来の中国製屋外用とは一線を画す安全性の高い商品です。
しかしあくまで屋内用途としては緊急用、防災用途としての位置付けと考えて購入すべきであると思います。
- 安全装置:
イワタニCB-STV-1は @転倒時消火装置、 A立ち消え安全装置、 B不完全燃焼防止装置、C圧力感知装置 を備えた初代機種です。
【転倒消火機能】は不安定な車内では不可欠です。【不完全燃焼防止装置】は一酸化炭素中毒、容積が少なく機密性の高い車内テント内など必須機能ですがこの機能が動作時は死と隣り合わせの状態。いずれの安全装置も作動しなかったら死亡、火災事故に直結するものです。
- 車内で使用する場合の安全対策:
★車内の換気。窓をすかして使用する。使用中は換気扇を回す。
★器具を固定する、安定した場所で使う。
★可燃物に引火しないよう充分な距離をとる。特に上側
★無人状態で使わない。
★ボンベは外して保管。高温の車内では保管しない。
★短時間の使用に限定する
★車内温度が上昇したらこまめに消火する。
★車内は小容量の密閉空間で、危険度が高い。
★あくまで車内使用は緊急用と考えた方が良い。
★タイマー消化機能があれば良いと思います。
- ★車中泊時使用する場合に備えたい車内設備は
【換気扇の自作】 【網戸と強制吸気ファンの自作】 一酸化炭素検知器
車中泊グッズベスト
- 実使用テスト: (CBS-TV1)
カセットガスボンベは1本付属していますが、イワタニの純正品と比較し3本298円のコリア製と比較して違いの確認はできなかった。お決りで他社ボンベは使用しないで下さいと書いてある。
- 点火はゆっくりまわし保持しないと失敗する。
- 1分ほどでセラミックバーナーは赤くなり、安定燃焼。燃焼音はシューという音がする。
- 器具上面は暫くすると触れないほど熱くなる。
- 転倒消火装置は45度くらいゆっくり傾けると消火機能が動作しました。従って寝かせて使用は出来ない。
- 説明書には安全装置が働いて火が消えてもすぐに消火位置に戻せと記載されています。安全装置が働いても念の為だと思われます。
- 火力調整は無し。出力は900kcal/hと少な目です。その分カセットボンベは長持ちする。
- 連続燃焼時間は比較していません。(記載は200分)・2014年モデル CB-STV-EXはエコ機能搭載
- 石油と違い臭いはありません。
- テスト1回目:
エブリイワゴン車内で燃焼テストしました:
テストした日は7℃。点火後ぐんぐん車内温度は上昇し多分10分も燃焼させれば、充分と思われます。カセットコンロを使用した場合でも狭い車内はすぐ温まります。(今までは寒冷時代替暖房に使っていました)
低温時気化性向上の為のボンベヒートパネルを装備。点火後安定燃焼に1分程懸かりました。
- テスト2回目:
2012/02/03 今冬一番の冷え込み車内0℃の朝車内で架装作業の為、点火しましたがすぐ消えてしまいました。やはり5℃以下では使用不能です。車内全体がが5℃以下になれば、何らかの方法で5℃以上にボンベ温度を上げなければ燃焼を継続できません。キャンプ用ブタンガスバーナーとの違いはここにある。
岩谷から低温用カセットガス、 東邦金属からも低温用があり、それを使えば5℃以下でも燃焼継続可能かも知れません。カセットコンロは火力は弱くなるが何とか燃焼継続するのですが。
- カセットガスボンベの互換性 :
昔作られたボンベは規格が統一されていなかった為、器具メーカーは自社、推奨品以外のものは使用禁止と記載していますが、1997年からは規格統一されており、現在販売中の物は互換性はあるはずです。
ボンベの規格は当初、岩谷産業が作ったものであえて特許などは取得せず広く普及を目指したそうです。低温時の気化(ガス化)性能は中国、コリア製安物などと岩谷では違いが出るかも知れません。
車中泊で使用する場合は?
- ・窓や金属部の結露は避けられません・・・鉄部の錆や電子機器の故障などの原因になります。 燃焼暖房機器の欠点です。結露防止にも換気扇は有効です。 窓をすかせて使用する。
・車内での長時間使用は危険・・・・・不完全燃焼防止機能を装備はしていますが。
・転倒しないよう固定するなど安定させて使用する・・・・・転倒消化機能は装備
・燃えるものを近付けない・・・・・・・・・・・・要注意です。火災の恐れ有り
・カセットガスボンベは使用する時だけ装着する。・・・・・・・・車載安全性
・5℃以下では使用不能(ガス化しない)・・・・・・・・・→低温専用ボンベ使用。温めてやる
・寝る前15分以内位の短時間暖房する。・・・・・・・・保温に窓断熱の銀マットも必須です。
・天井部分に溜まった暖かい空気を掻き混ぜる室内循環ファン併用がお勧めです。
・一酸化炭素警報器 を設置する・・・・・・・電池式で携帯できます。数千円。過信は駄目ですが
くどいようですが、不完全燃焼防止の安全装置はあっても一酸化炭素中毒の危険性は高く、手足が麻痺すれば意識はあっても、消火できなくなりやがて呼吸麻痺し死亡する。密閉した車内で火気を使う危険性を充分認識すべき。
車内暖房器具として考えられるもの
△車載FFヒーター : 石油、ガソリンなどを使用し高価。設置工事が必要。ヒーター、ファン等に。12Vバッテリも消費します。 大型キャンパー向き。使い方や使用法、設置、点検を誤ると死亡火災事故もある。
×石油ストーブ :電力は使いませんが転倒、衝突などの危険性大。使用は避ける。危険です。
×電気ストーブ類 :100Vで電力を大量消費し車内では非効率。
△電気毛布 :DC12V用もある。蓄熱タイプもある。うまく使えば(走行中温める)好結果。
- AC100V用はインバーターを使用するがいづれもポータブル電源、サブバッテリ必要。
◎湯たんぽ : カセットガスコンロで湯を沸かす。朝まで暖か、湯たんぽお勧めです!
- 加温用ペットボトルで代用できお勧め。
- カセットガスストーブは緊急用、防災の為の備品として常備しておきたい。。
ヒートショックの防止に、トイレ内、脱衣室など狭い場所での短時間の緊急暖房にも。どこでも持ち運べ、コードが無いので重宝します。しかしヒートショック用途では安価で人感センサー付き直ぐ温まるセラミックファンヒーターがより安全でよく売れている様です。
カセットガスストーブのランニングコストは 電気代の2〜3倍。電気は約1KW当たり25円くらいでしょうか。1000Wくらいのセラミックファンヒーターや電気ストーブとの比較になりますので3時間使用して50円弱。カセットガスは1本3時間くらいですから約150円。
- 冬季ドライブの緊急用として 私はこの為に購入しました。
積雪で閉じ込められた場合の緊急暖房にもエンジンでの暖房より安全な場合があります。これで助かったという事例も聞いた事があります。極寒で点火するには低温用ボンベが必要と思いますが。
追記:2012年に発売されたCBSTV-2はマイナーチェンジでトッテ部分の小改良、カラーバリエーションが豊富になったりしたモデルで基本性能は同じものです。
- 追記:2013年3月点火に時間がかかったり、一旦消火すると種火が間延びして点火しない故障になり、イワタニサービスセンターに相談。送付の上無償修理していただきました。点火機構の調整との事でしたが新品に交換された模様でした。同様症状は多数発生している様子。15ケ月経過でしたが無償修理サービスで対応して頂けました。
- 追記:2013年現在CBSSTV-3にマイナーチェンジ及び1、2生産完了。
- 追記:2014年モデルCB-STV-EXはエコモード搭載デザイン改良変更
- CB-STV-HPRはハイパワーですがボンベ持続は2時間強
- 国産でニチネンからKH-012という同じジャンルの機種が出ています。
- 追記:2015年世界初カセットガスファンヒーターCB-FH-1 ¥29800-が発売されました。
- ファンは炎で自家発電し電気不要、標準で103分弱で138分。
- CB-STV-HPR2ハイパワータイプも発売
- 追記:2016年1月一旦消火後再点火で種火が間延びし点火しない現象が車内使用で発生。原因は不明だが少し本体を冷ますと点火した。不完全燃焼防止装置が作動したのかも知れない。
市場が拡大したのかイワタニから3機種同時発売
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